人狼物語−薔薇の下国

389 ルー・ガルー戦記 8 〜海峡攻防戦〜


帝国軍 少尉 ミリアム

[何はともあれ、閉塞的な空間で娯楽や嗜好品の類もまるでなく、過去と違い過ぎる己の境遇に私の心は荒むばかりであったのです。
伸びていく金色の髪はやがて傷みを孕んで瞳と似通った薄い色にまで質を落とし、陽の光から離れ続けていた弊害で肌は病的な青白さを帯びていきました。]

[やがて喉から出る"歌"すらも旋律を失くして言葉となり、音となり、やがては途切れとぎれに撒き散らされる怨嗟の声に成り果てました。
自分を引き渡した祖父を怨み、敗れた祖国を憾み、自らの境遇を恨み、同時に自らと同じく歳を重ね、帝国の太陽として未来には崇められるのであろう皇太孫へ嫉妬の念すら抱きました。]

[そして。後後に自らの扱いが決定するその時まで歪な感情を持て余し続けた私は、――…笑うことを、覚えたのです。]

(691) 2015/11/06(Fri) 00:00:52

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