[そうしてフロントで最寄りのコンピニへの道のりを訊ねている最中、観光客だと思しき初老の女性2人が玲緒達が訊ねているスタッフとは別の人に、京都祇園、抹茶スイーツといえば誰もが思い浮かぶネームバリューのある茶店の道のりを訊ねていた]
抹茶パフェ……。
[子育てを終えて、旦那さんの仕事も一段落ついた頃の年代だと思しき初老女性の二人組。
彼女達が穏やかな微笑を交わし合う姿に、無意識な羨望を向けながらも、口をついて出たのは食欲のほうだった]
お風呂は短めになるけど、多分今から行けば消灯時間にも間に合う距離だね。
──亜梨沙。
少し寄り道しても、いい?
[だって夕食には抹茶スイーツなんて出なかったわけで。どうせなら楽しみたいと思い、亜梨沙をちらりと見た]