[やがて風がひときわ強く吹いて雪のヴェールを厚くする。だから、占うべき相手の名を告げたヨアヒムの表情は見えず、青年というよりは少年を思わせる声が、この時ばかりは極上の響きを伴って耳に届く]…………ん。分かったよ。[魅入られたように何度も頷いた後、ぽつり、と呟く]楽しみになるね、……明日が。