[財布を持ってフロントへと行く前、亜梨沙の呟き>>642を耳に拾い、玲緒は静かに首を傾げた。亜梨沙の言うおじさん達が、両親の事を指すのだと遅れて気づき、あまりピンと来ない事に自分で気がついた。幼ない頃から祖父に連れられ、未谷の、そして自分や亜梨沙の家の本流である坤央《こんおう》一門の術技を身につける為の生活しか送ってこなかったせいか、どうにも親から注がれる愛情に疎いところがあった] 想像したこと、なかった。[素直に落として、小さく苦笑を落とした。そうして、フロントへと>>632]