[溜息をつきながら、くるりと周囲を見渡す。ようやく一息つきはしたが、誰かに見つかれば、またダンスの相手だのしょーもない世間話だのに付き合わされることになる。どれも、そつなくこなすことは出来る。だからといって、それを好きな訳では決して無く。むしろ、逃げられるものならば今すぐにでも此処から逃げたい気分であった。そんな中、ふと会場の隅に視線が止まる。>>660見えたのは、どこかで見たような金砂色の髪。懐かしさに駆られ、引き寄せられるように近づけば。]