[そして、もう一人。] ウェルシュ・ドーベルニュ、か――…。[こちらもまた懐かしい名である。だが、時折軍部で見かけるその姿は、かつてのものとは大きく違って見えていた。……その理由も、およそ検討はつく。自らが捨ておけと命じた、あの一件。違う対応を取っていれば、また、別の道が拓けていたのだろうか。――それも、今となっては詮無きこと。]