人狼物語−薔薇の下国

312 ルー・ガルー戦記 7 〜攘夷/開国篇


騎士団 隊長 フィオン

[降り立ったのは若者のようだ。
着地の際にふわりと舞ったのは濃紅色。
サシャとはまた違った色鮮やかなそれに、束の間、目を奪われる。

纏う衣装は北の島のまつろわぬ民に通じる、旧い時代の流れを組むもの。
肩に止まる真白の猿には僅か目を瞬いて。
敵の奇襲かと、とっさに若き副官が腰の武器を意識する動きをしたが、
すぐさま飛び掛かって来るような気配は感じられないので片手を上げてそれを止め。]

――…。

[紡がれた警告する言葉。
少し高めの声色は、若い男か、それとも。

風に掬われる、という言葉に目を伏せる。
己の目の前で命を失った部下達は、巫女姫を奉ずる民の侵入を拒む山の怒りとやらに触れたのだろうか。
けれど、これも国の治安維持のためには必要な事、と女は信じている。]

(679) 2015/03/10(Tue) 00:24:48

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