[踏み込みすぎはしない。敵兵に囲まれてオシマイでは単なる阿呆だ。…――ただ、その褐色の肌に見覚えがあった。大陸でも滅多に見かけぬ独特な色。夜の砂漠に似た、泰然たる佇まい…] …ヒュッ![珈琲の香りが懐かしき、その人影へ。躊躇うことなくナイフを投擲した*]