[彼我の距離は徒歩では遠い。ならば、]――――…借りるぜ、これ。[その場にいた騎兵から、馬を無理やり借り受けて。手綱を掴み、自らを馬上に引っ張りあげる。激しい動きの連続で包帯の上からも血が滲み始めた左脇腹は、白い軍服を内側から薄赤く染め始めていた。其処には目を瞑り、] …はッ![馬を駆る]