―回想:山岳地帯にて―
[>>365それは二年と少し前の話。
丁度女が隊長の任に着いた時期に当たる。
>>255初めてサシャの案内を受けて民の住まう地を目指す際、部下を数名失った。
そも騎士達はこのような険しい道を通るのにはあまり慣れていない。
部下の命が失われてしまった事を女は深く後悔し、この血に訪れる際には二度と犠牲を出すまいと特に気を張っている。
それがサシャにも伝わったのかもしれない。
この部族らと接するシルビエの私兵を束ねる隊長については、いまいち信用しきれぬ人物として騎士団の中には伝わっていた。]