人狼物語−薔薇の下国

238 奪還試験


光の精霊 イングリッド

[物珍しさ故か、騎士達の興は水精から逸れ、己に注がれる。
逃れる同種の行方を一瞥で確かめ、一秒と置かず、立ち塞がる夫の背に視線を戻す。

加護を――と振り翳した掌は、寸前で思い留まる。
背反の性を具える彼には、無益を過ぎて害を及ぼしかねない]


 ……ッ、お願い、どうか――…

[無理をしないで。傷つかないで。込み上げる懼れが喉を押し塞ぐ。
数で劣ろうと、闇の長たる彼が引けをとるとは思わないが、それでも]

(670) 2014/08/21(Thu) 22:38:42

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