[前線に留まる間に、シュヴァルベへ配属されてきた士官の顔は、ほぼ覚えた。紫眼が逸れたのは、ニコラス中佐が手を上げて、>>632 トールが呟くのにあわせての事だ。]陽動が効果を上げるのであれば、遊撃部隊での突破は可能かと思いますが──[率いる騎馬隊は、突破力に優れている。陽動が美味く働けば、奥深くに潜る事はできるだろう、──行きは。口内のみで総呟き地図に表を伏せる。]そのまま、帰らぬ一矢となる可能性は高いかと。[帰りの保障は危うい、と。淡々と見解を告げた。]