[白銀の主の佇まいは優美だが、纏う空気はひたすらに濃く、呼気を奪われるようだ。その顔に秀麗な笑みが浮かぶと同時、ふっと少し、呼吸が楽になる。彼が書状に目を通す間視線を臥せ、反応を待つ>>655][やがて、彼の人が口にした言葉。唇に浮かぶ冷え切った笑み。――やはり、喰えない。瞬時に、自分を送りだした仮初の主を思う] 少々……、[でしょうか、と、率直な感想をごくささやかに溢し。失礼致しました、と素早く繕う]