――3年2ヵ月後:帝国公爵家―― 取り次ぎ……? 士官学校の証書だと……。[豪奢な屋敷の執務室にて、執事の報告を聞けば、僅か片眉が上がる。その単語だけで、相手がシロウであろうことは推測は出来る。だが、こんな時に屋敷にまで届けてくるとは思いも寄らなかった。届ける気があれば、もっと早くに来るだろうと思っていた。この時期にわざわざ訪れるということは、何かあったのか。それとも――――…。]