[──また、本来、何もなければファミル・アンディーヴが死ねば家督と商会の長としての権限は、今は首都にいる叔父のものとなる段取りであるが、家ぐるみで敵国と通じた、と判じられれば、その権利も剥奪となる可能性はあった。それが、全くの事実無根であっても。]
(叔父上のことだから
上手くかわしているとは思うが)
[汚名を雪ぐに、姪の首を落としにかかる可能性はあるな。とは思ったが、しかし叔父は何かを率いる長になりたがる人でもない。
ただ、判断に情を差し挟まない叔父のことだ。今も首都にて淡々と仕事をこなしているだろうとは思えた。
それが、どのような内容の命令であったとしても。]