― 6年前・再会 ―[再会と呼べるほどのものだったのだろうか。それほど、友の顔をすぐ見ることになった。自身の名を聞けば驚きもしたかもしれないが、澄ました顔からは一切窺えなかった]ああ、在学中は世話になったな。こうして再び、君と交誼を結ぶことが出来るのを心より嬉しく思う。ディーク・フォン・ベルンシュタイン――これからも宜しく頼む。[公の場では、そうして自身もまた澄ました顔で挨拶を交わす]