― 3年後(帝国に現れる2ヶ月前)・シュヴァルベ ―
………何でこうなる。
[動体視力も身体能力もが良すぎるため、コインを空中で自分の手の甲に乗せようとすれば、表裏どちらでも望むままに選ぶことができてしまう。
そんな人間が、コイン>>209で何かを決めようとすれば、手に取ることはせずに床に落ちるのを待つしかない。
しかし……]
また、ずいぶんさっくり絨毯に突き刺さったなー……
[床に落下したコインが、さくっと絨毯の毛と毛の合間に刺さり、倒れずにそのまま立っているのを見てつぶやいた。
横に座り込み、うーーーーーん…と頭をまた悩ませる]
これはあれだ。
中立をとるか、もしくはどっちかに仕官したフリしてもう片方からのスパイをやるとか、そんなカンジ?
[結局、もう一度コインを弾いて床に落ちるのを待って。
万一また立ったら中立、ラヴィが出たら帝国に仕官したフリをして公国所属のスパイ、スノウが出たらその逆、という決め方にしたのだった]