― 301号室で ―[水では癒えぬと気付けば、仕方ないと自室へ戻る。部屋で握り潰したのは薄いグラス。鋭い刃の様になったガラス片で傷付いた左手から溢れる己の血で舌を赤く染めて、誤魔化す様に喉を潤して]ゲルト、すまない。手当てを頼めないか?[タオルで押さえながら、手当てを頼みにゲルトを探したが果たしてどこで見つかっただろうか]