― ― 高架橋近くの林 ― ―[無手で近づけば、おとなしく武器を下ろす娘だ、―――などということは、欠片も考えていない。容赦なく振るわれる二刀を籠手でいなし鎧で受け、防ぎきれなければ体で受けるのも厭わなかった。見る間に傷は増えていくが、致命傷だけは避けていく。対するに、こちらは娘の体幹を狙って拳を操り出し蹴りを放つ。武器を叩き落として取り押さえる、などとは考えない。どこに武器を隠し持っているかわからない以上、叩きのめしておとなしくさせるのが手っ取り早いだろう。]