― シュビト近郊 ―
ん、ぉ。
分かった、少し待て。
[クレメンスへと問うタイミングを遮るかのようにかかる声>>619。
カナンが預り証について告げていたのは気付いていたため、勤めとしてその作業に入った。
勤めは時として思考よりも優先される]
『カナン・リリは、サシャ・ヘイズナイトより、
旧式拳銃を預かり受けたことをここに記す。
貴人が存命中はその所有権は貴人に在るものとする。
ただし、貴人の希望により貴人死亡の際は、
所有権が破棄されるものとする。』
[預かり内容とその誓約を記し、預り証としてサシャへと差し出した]