[突然の鬼ごっこで街を走り回る憲兵の姿に、
当然のように住民は顔を見合わせて怯えた。
商品を並べていた者は手早く店を畳み、
通りを歩いていた者は急ぎ帰宅し、玄関の鍵をかけた。
…――相手の痕跡が散る>>619
追いづらくなったが、シェットラントのつけた印がある。
先程放った“眸”を活用し、ちりちりと探索の手を街中に広げた。
魔女の力を舐めんなよ、というやつである]
…ん、ん。止まったぁ…?
観念した、って殊勝な態度ならぁ、
半殺しで済ませてあげるんだけどぅ…
[その場所―――街のひときわ大きな広場へと走る*]