― 黄砂の村 ―[なんだか怒られた気がするので、おとなしく座ってみる。まあ、怪我人っちゃあ怪我人だし。座って皆を眺めていると、時折金の輪が目につく。もしもあれが、元の世界にも持って帰れるのなら、]おまえ、案外似合ってるぜ。その首輪。[ピンクゴールドの輪を首にかけたトールを見ながらにやりと笑って言う。知らない世界の知らないはずだった奴と結ばれた絆。形に残るのも悪くない、と思う。]