− 渓谷にかかる橋付近 −[背後に蹄の音がした。駆けてきたのは見知った赤鹿毛《クレーデル》。だが、その背に標をたてた男《オズワルド》の姿はなく、愛用のハルバートが掛かるのみ。] 近くには、 いるらしいな。[異変に研ぎ澄まされた感覚が、その時、柔らかな戦の気配を捉えた。]