― デ・モール火山麓 ―
[ カナンの危機感の無さ、自身の存在肯定から始まる前向きさは、既に彼の資質に近いかもしれない、と男は思い始めている。
現状への危機感をバネに、自らを奮い立たせるように見えるクロードとは、ある意味対照的な人物であるのかもしれなかった ]
王府の思惑についてはともかく、私は巫女姫とは近しく接したことがないのでね、お役に立てるかどうかは判らんぞ。
[ 正しくは、接する事を阻まれていた、というのが正解だが、今はそれを言う必要はない ]
飛行船か、それは嵐に遭っても落ちないものかね?
[ 気前の良い、しかし計算高くも見える申し出>>609には驚くでもなく、そうツッコミ返して笑う。
本気にとっていないのか、単に実現を危ぶんでいるのかは、容易くは読み取れなかったろう ]