[結局、先代暗殺の実行犯の所在はわからぬままに、シュヴァルベを後にすることとなった。お忍び、しかも血生臭い騒ぎに関わった後とあっては、懐かしの士官学校に立ち寄る気にすらなれず。遠目に懐かしげに眺めるのみで、その地を去る。実行犯の姿は、その後も探し続けた。だが、帝国内はおろか、密偵を放った公国内にすら、その気配を察知することは出来なかった。それ故に、一つの可能性が頭を過ぎる。]