[その後、近習を呼び、声をかける。]
ブラオクヴェレ大尉を此処へ。
[伝令を走らせたのは、カレルの元。
彼が執務室を訪れたならば、上官として淡々と、次のように言葉を綴る。]
フラウの話は、もう耳にしているだろう。
補給隊を狙われ、向こうが黙っているとも思えん。
警戒を強めると同時に、いつでも出撃出来るよう、手配を。
手勢が足りなければ、こちらの隊の者を振り分ける。
……貴公の腕は、信頼しているからな。
[腕も。また、自分に対してではない、“帝国への”忠誠心も。
小さく音をたて、机に置いたのは、先ほど受け取った小型通信機の一つ。>>599]