ん、入り口はあっち…か?[木々にその身を隠しながら、そっと城の周囲を周り近づいていくと、程なくして巨大な門と広場が目に入った。城門の中央に鎮座している、始め人間のようだと思ったが、背には翼が、下半身はどうやら獅子で、この国の住人である事と、この城の主であろう事がうかがえた。何をしているのかと視線を広場に移せば、広場には無数の人影が、悲鳴や嬌声をあげて逃げ惑っている。所々で行われている痴態まで目に入ると、息をのみ、身を強張らせて視線を逸らした。]