城砦ん中では、しばらくは護衛はいらんだろ。
暗殺者がもぐりこんでたとしても、騒ぎが起きれば駆けつける。
[聞くべき話を聞くなり、打ち合わせから追い出されるなりすれば。
城砦内を一通り見てくると、表向きの雇い主であり上官でもあるリエヴルに一言断ってから、そのそばを離れた。
自分の他に『猫』と呼ばれるスパイが居る事は知っている。
その素性までは知らないが、『猫』が齎す情報や兵器を考えれば、技術系以外は専門外だろうとわかる。
それ故に、自分が流す情報は、それ以外――城砦内部の見取り図や兵の配置状況などだった]