『蜂蜜色になるまでじゅわじゅわ焼く。林檎から出る水分と砂糖が混ざって、いい匂いがする。』『焦がさないように――』[思わず、クスリと笑みが漏れる。 鼻を擽る、懐かしいあまい匂い。 砂糖と蜜と、果実。 あの頃、『彼』と―― ダーフィトと共に、常に傍にあった――もの]