― カレン・広場 ―
真似事…は、無理か。
くそー、なんでまた論理魔法なんざが流行ってんだよ、ハゲろ!
ハゲ上がってハゲ死ね!クソが!
[論理魔法なんて作りやがったヤツのクールな顔を吹っ飛ばしてやりてぇなんて言ってる場合でもない。なるべく人間の多い場所を選んで、なるべく気配を殺していく。
類似した痕跡を無数につければ、と思いもしたが、論理魔法と精霊魔法は根本的に原理が違う。それが、魔女と言われるレベルのモノに判らないはずもないだろう。詰んだ。]
手持ちでやれること、と言えば……
[わざと、民衆を巻き込むモノを発動する、か。
恐らくはある程度の人間は、ばらまいた薬を飲んだ(と今は信じておく)だろうし、人間が殺されるのは、向こうも本意ではあるまい。
それに、もし見捨てれば、猫らが扇動した“まほうのことば”が尚の事民衆の心をむしばむだけだ。
良し。それでいこう。名付けてオールフォーワンワンフォーオール作戦である。ちなみにその中の唯一とはつまり自分の事である。*]