[即座に起き上がる。敵は先ほどまで乗っていた自分の馬の向こう側。
もう少しすれば、危機を感じて馬が走り去るだろう。
その瞬間は、たかだか数秒。しかし数分にも感じ取れるほどの長さの間に幾多ものシュミレートが行われ、はじめて...は小さく汗をかきながら、神経を研ぎ澄まし、針の穴をうがつほどの集中が必要とされる。
それが勝負の分かれ目となるだろうとは長年の勘が訴えている…にも関わらず、そこにもまた、"たたかえ"という口やかましい声が響く。それがわずかながらの集中を乱す。
そして―――馬が駆け抜けたところで、ちらつく死線を臆することなく踏み込む]
おおぉぉぉぉら!!!!
[右上段よりけさぎりに斬りおろすように、六角棒を振るった//]