― 事前の工作兵らとの打ち合わせ ―
[工作兵の中で、友人の葬式以来に見かける顔があった。
学校でも珍しい、三人兄弟にして士官学校に来ていた彼のことを。
商売人だったはずの彼が、何故軍にいるのか。
聞きたいことはあれども、作戦決行が決まってしまったら、私的な話はやめ、あくまで技官としての仕事を優先した]
今回私が用意した戦略兵器の中身は「紙」だ。
魔法弾に貴石を用いるのは、魔力の貯蔵と安定化が行いやすい為だ。石から抽出した無色の魔力を、色と目的の力に合わせて加工した石に再び詰める。こうして、再び切欠を与えられるまで魔法弾は魔法を開放するなく安全輸送できる、と……。