[なお、増幅の呪文というのは使う際に大きな魔力の波を織りなすため。
魔力感知できる相手には、物凄く居場所を主張する──手っ取り早く言うと目立つのだが、そのリスクからは大抵目を逸らしていた。
なお、最初にこれをやった時、倒した数の倍近い魔法生物を呼び寄せて、収拾つけるのに大わらわになった……というのは余談。
ある意味では、忘れ得ぬ記憶とも言えそうだが]
……一撃で、落とせない、とは。
これは、見知った魔物も相応強化されている可能性を見ておくべき、でしょうか。
……いずれにしろ、ここには長居、しない方がよさそうですね。
[小さく呟き、城の方を見やる。
そこに、強い力があるのは感じられるから。
厄介な事になる前に引くべきか、との思考は早い。**]