人狼物語−薔薇の下国

68 Es2nd― 緋の世界に滲む月 ―


読書家 レト

[自分からは話さない。
また、笑顔も見せない。
声も落ち着いて、動きにも無駄がなく。
書庫だけで見せる顔。
もしかしたら、ベリアンだけが知る顔。
好意的なものではないとしても、それは一種の特別かもしれない。

多くを語らず、別れも告げず
レトは静かに書庫を出る。
テラスへ続く扉は閉められていた。

風の音も耳鳴りも、区別がつかなくなる。
夢も、現も、分からなくなる――**]

(608) 2013/10/01(Tue) 01:05:34

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