一旦、僕たちはリオレに向かう……で良いんだよね。
それで改めて陣を整える、という具合なのかな。
それとも、直接……?
[朝日が昇り、海を濃藍から鮮やかなコバルトブルーに染め上げたとき、領主は大佐に尋ねた。
彼に無理を言って連れてもらうようお願いしたものの、自分出来ることは大してないかもしれない。
でもなにか整備や交渉以外でも役に立てることがあるなら、と。様子を伺った。もし特にないようなら、せめて彼等の足は引っ張らないよう、配慮するつもりだ。]
―――…… 帝国軍は、どんな人たちなんだろうね。
どうやってウルケルに仕掛けてくるんだろう……
[ウェルシュは戦闘には詳しくない。
まだ見ぬ敵に対し浮かぶのは、そんな初心者めいた疑問。]