[――魔石がゆるやかに光っているのに気づいたのは、ローとの定期通信を終え、灯りを落とした寝台の中だった。枕元に置かれた指輪は、ぼんやりとした赤の、蒼の――真珠色の瞬きを繰り返す。]ローからか…?[取り上げて、指に通す。寝台に横たわったまま、薬指を覗き込んだ。瞠目した。認識番号はローのものではない。もうひとつの――イェンのもの。]