― 西方海域へ ―
[水平線の向こうから黄金色の太陽が覗かせたころ、ウェルシュは甲板に出た。夕べは色々動き回った所為か、溶けるようにして眠りについてしまったものだ。
眠い眼を擦り、ヘーゼルの瞳を開くと、>>522 タクマの姿が見える。]
おはよう、タクマさん。
早起きなんだね。
……なにか、良いことでもあったのかな。
[どこか嬉しそうにも見える彼の表情を穏やかに見つめる。
ウェルシュは向こうから話さない限りは特に詮索もせず。
瞳と同じ、ヘーゼルの髪を海風に靡かせながら、朝日が昇る様子を黙って見ていたことだろう。]