[この子の名前は何だっただろう、と記憶を掘り起こそうとする。評議会からの使者から、バランの血子全員の名前を知らされたように思うが、ディーク以外に関心がないので聞き流してしまった。たしか、トールが愛称で呼んでいた筈なのだが…などと思いつつ、取り敢えずは。] ねえ、君。 君は、人が誰かを大事にする理由って何があると思う?[組みあわせた指の上に顎を乗せ、上目遣いに雛を見詰める。]