[少年に雪の聖霊さまと明かされた後に少女は図書館でその本を見つけた。
大分前の話しになるので、絵本の内容ははっきりとまでは覚えていない。
ただ少女はその絵本に描かれた聖霊さまが綺麗だったのを覚えてる。
その時には自分が"人ならざるもの"だと自覚して、
其れを見破られると溶けてしまうと理解していたから。
お伽噺の存在の聖霊様を信じたのは、少女が純粋だったからじゃない。
お伽噺に出て来る様な存在が居る事を少女は知っていたし、
それに少年が同じ人ならざるものと聞いて嬉しかったから、
少女は少年の嘘を信じていたかったのだ。
それに、少女が雪に消えてしまった時に、
聖霊さまがペーターならと少女は慰められたのだ。]