― 渓谷の隘路/木造高架橋 ―[クレーデルの足が導いたのは、谷を跨ぐ橋の上だった。今のところ、他に人影はない。だが、なにか引かれるものを感じて、橋をゆっくりと進んでいく。] ――――![中ほどまで進んだところで、クレーデルの足が止まった。橋のおもてには、明らかな戦いの痕跡が残る。いまだ湿り気を残す血溜まり>>360そして静かに転がる両手巨剣《ツヴァイヘンダー》。 『3時間で戻る。 …命令だ。死ぬな。』かつての自らの言葉が、耳の奥によみがえった。]