[茶は、昨今の王朝風の濃く淹れたものではなく、自分の好みで少し薄めにしてある。この方が、後味がさわやかと言う理由だが、客人の口に合うかどうかは分からない。口を挟まず静かに雛の話>>592を聞いた後。手提げ籠に添えられたトールの手紙を読む。>>551なるほど、トールはこの美しく控えめな雛を相当に愛している。ぞっこんなのだろう。籠の中身はと言えば、素朴で可愛らしい形のクッキーだ。意外と言えば意外だが、らしいと言えばらしい。]