― 別れの日の朝 ―[やがてあっさりと、旅立ちの日はやって来た。さしたる量の私物を置いてこなかった部屋も、片付けてしまうとやはり随分とだだっ広い。ただ。片付けついでに、幾つかのものを同室者に押し付けた。それは田舎っぽい菓子だったり、つまりはこれまでも良く押し付けてきた類の>>3:*97、他愛もない諸々のものたちだ]んーと、こんなもんか。[纏めた手荷物は、ごく小さい。それを担いで、ひょいとルームメイトを振り返った]