リエヴル先輩の部屋…ですね。[言葉に出すとなぜか妙に緊張する。だけど、リエヴルの部屋へと車椅子を押しながら、リエヴルが溜息をつく。後ろからで表情は見えないが、気遣わしげにその背中を見守る。]ギィ先輩…、なんだか寂しそうでしたね…。あ、いや…なんとなく…俺がそう思っただけですけど…――。[部屋に着くまでの間に、他にもいくつか会話しただろうか。静かな城の廊下を、段差にも気を配りながら進む。]