[度々工廠へと見物しに来ていた貴族の姿を見れば、
深々と頭を下げて挨拶をする。]
えぇ、今日は何やら軍の様子が慌ただしかったので少し様子を見に。
万が一ここで何かあれば、家族にも害が及びかねないですし。
今は大事な時期ですからね。
そういえば、クレメンス殿は何用で?
付き添いの者は今は一緒ではないみたいですが。
[こんな所に一人で来る人物ではないだろう。
大方外の世界から来た彼らの持つ情報や技術が狙いか。
――尤も、既に外から来た外交官と既に見知った仲で、
ここまで一緒に来たとは知らなかったが。]