人狼物語−薔薇の下国

68 Es2nd― 緋の世界に滲む月 ―


読書家 レト

[本を愛することを、誰にも――特に王子には知られたくなかった。
たとえ、城内で王子が知らぬ事などないと知っていても。

最初は誤魔化した。
次は脅してみせた。

その次は――溜息をついて、本を読み始めた。
辞書やらなんやら、何処だと聞かれれば顔もあげずに答え、
話しかけられれば答えもするようになった。

溜息だけは、今でもついているが
それ以外は、諦めだ]

(591) 2013/10/01(Tue) 00:25:28

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