あんな臭い連中の軍に下りたがるものたちの正気を疑うな。 皆、前を見よ、武器を持て![気分を悪くする連中も多いが無理もない――このような大きな戦、騎士団領では久しく起こっていなかったのだから][自らも剣を抜き放つ。 鞘こそはソマリアードのものではあるが、中身は自分のものである。 父より成人の祝いで渡された二振りの剣。 最初は自分には重いからと2本ともソマリアードに預けていたが――3年前のあの日を境に、もう1本に自ら手を伸ばした]