我が侭で臆病で、仕方のない妹だって解ってる。それでも。 幸兄の隣は、――…どうしても、あたしじゃないと嫌。 それがどんなに素敵な人でも、多分。 他の誰かを選ぶ幸兄も、…きっと許せない。[静かに溢すのは、ずっと胸の奥底に沈めていた本音。繋いだ小指へと伝わる震えを、きゅっと握り込めば、手首に絡めた秋桜の御守が、揺れて存在を主張する]