たかが一人でも―――仇なす者を千と殺しきれる戦士であれ、それが昔姫に付き従った近衛兵隊長、オルヴァルの教えだ…![目立つよう動きながら、その背後では重兵が随時離脱してゆく。討たれた兵もいたが、それでも半分以上が逃げ出せれば上等だと胸中思った。]