人狼物語−薔薇の下国

312 ルー・ガルー戦記 7 〜攘夷/開国篇


貴族 クレメンス

― クレメンス軍・本陣 ―

「本当に...助けてくれるのか?」

[ 必死の目で確認してきた相手に、頷き返す。その間にも娘の身体は冷え、命の証は零れ落ちていく ]

「判った...だが、もし彼女が命を落とせば」

その時は私の命で購おう。この年寄りの命くらいでは足りないかもしれないがな。

[ 瞬時の間も置かず、そう宣言すれば、漸く本気で言っている事が伝わったようで、森の戦士達は、武器を向けたままながら、娘を囲む位置から身を退いた ]

感謝する。出来れば君達も、この戦場からは撤退して欲しい。
それが無理なのであれば、街中に攻め入ることだけは避けてくれ。

[ 彼女を運ぶ医院も、街にあるから、とそう伝え、遊撃隊の数人が、そっと娘の傷ついた身体を運んで行くのを見送った ]

(579) 2015/03/16(Mon) 02:55:07

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