― 自室 ―[一度は面識があるのが幸いだった。偶然廊下で見かけた時から数日経っているが、まだ吸血鬼である自分に順応しきれていない雰囲気がある。その時から、控えめで、胸に思い詰めたものを抱えている子であるように感じていた。] トールは君に良くしてくれるかい?[雛が所望した方の飲み物を器に注いで、彼の前に置く。ついでに、同じ飲み物を自分にも用意して、雛の向かいの席に座る。]